2013年6月11日火曜日

甲南心理臨床学会第16回大会

Ⅰ.あいさつ

  皆様いかがお過ごしでしょうか。私事になりますが、私は、甲南大学から在外研究の機会をいただいて、平成25年度の1年間、ドイツのフランクフルトにあります、Sigmund Freud Institute(SFI)という研究所に滞在しています。まだ滞在が始まったばかりで、十分状況を把握できているわけではありませんが、本研究所では、精神分析、あるいは精神分析的心理療法、さらには精神分析的オリエンテーションをもった幅広い介入実践に対して、効果の実証研究が盛んに行われています。いわゆるエビデンス・ベーストの潮流に対して、精神分析的アプローチからも対応していこうとする姿勢がうかがえます。しかもすでに10年以上にわたるそのような努力が重ねられているため、その課題は、ある意味当然のこととして受け止められています。